育てる気がないのに20代を採用する会社

訓練

 

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会社が20代の若い人を採用する理由って、他社の思考が入っていない、素の状態から教育しやすい、という点と伸びしろを期待してのことだと思うんですけど、そうではない基準を設けている所も多くて、よくわからなくなることがあります。

 

経験豊富な人を望むなら、20代を求めるのは根本的に間違っています。経験とは質と同時にそれなりの量も要求されるからであり、そうなると年数そのものが足りない20代には不可能ごとですから。

 

どんな事情があるにせよ、求める人材とスキルの不一致がわかっているところでは働けない、求める企業もおかしい、という僕の体験談になります。

 

記者って実は職人芸

 

取材

 

 

いわゆる年功序列賃金、新卒で入社して定年まで勤めあげるシステムですが、大抵の職種、業種だと弊害のほうが大きく、最近は特にそれがひどく表面化して害ばかりがクローズアップされます。

 

 

昔は黙っていても経済が上向きだったので、商品を生産すれば売れる、売るのにも大して努力しなくていい時代だからこそ年功賃金が成立していた下地がありました。

 

 

しかし、それは80年代末のバブル崩壊とともに成り立たなくなりました。本来なら景気のいいうちにビジネスモデルの転換や、労務管理の改革などをやっておけばあそこまでの混乱は起きなかったと思うのですが、結局ノープランのまま。

 

 

おかげでこっちがそのしわよせを一手に引き受けさせられ、引き起こした張本人たちは自分たちの待遇を維持するために、当時の新卒を率先して社会から排除にかかりました。

 

 

就職氷河期が生み出されたのは、一重に当時の意志決定者である今の団塊世代の私利私欲が原因です。まさに挙国一致体制で実行されたので、政官財、そして当時の意志決定世代全てが戦犯です。

 

 

しかし新卒で就職できなかった事実は変えようがありませんので、とにかく何でもいいから正社員になるしかない、当時の僕はそう考えて動いていました。とは言え新卒過ぎればただの未経験者、当てなんてありません。

 

 

さすがに当時はネットビジネスなんて概念、日本では早すぎました。アメリカでようやく形になり始めた、という時代だったので、仕事に就かず自分で稼ぐ、という発想そのものがなかったのです。あればまた違ったかもしれませんが。

 

 

新卒を雇わない言い訳が、即戦力という言葉でした。もちろん正社員としての実務経験を積んだ、すぐに自分ひとりで動ける人のことです。普通学生がそんなスキルを持っているわけがないので無理ゲーです。

 

 

この国でただ1回だけ実務経験を問われない機会に、その反則技を出されたのでは対策なんて立てようがありません。仕事が決まらず卒業してしまってはなおのこと。いくら書類を出してもなしのつぶてが3か月続きました。

 

 

未経験とは言え若かったので、その時は拾う会社がでてきたのが僕が最初に入った会社です。町の話題を扱う雑誌の記者の仕事です。よくわからない商品を売る会社よりはましかな、と当時の僕は思っていました。

 

 

ただし、その会社がまともに人を人材として育てる気のある会社だった場合は、ですけど。

 

 

記者って、実は職人的な要素の強い職業で、取材力なんかは経験を重ねないと伸びが悪いのです。そして、欠点だらけの年功序列制度ですが、この職人を育てる目的だけとは相性がいいのです。

 

 

第二次産業などの製造業などと年功序列制度は相性がバッチリでしたので、高度成長期に日本の技術力は大きく進歩しました。それはこの賃金制度が職人や技術者を育てるのに都合がよかったからです。

 

 

経済が上向きだということは、基礎研究などに資金を多く投入できるということでもありますので、その時に研究された分野が今ノーベル賞などの結果となって表れています。と、いうことは今後受賞者は減ることが予想できます。

 

 

で、経験者をことさらに優遇する業界の会社がなぜ僕のような若いけど完全な未経験者を雇ったのか。好意的に見ればイチから育てる気概があるのか、と取ることができるのですが、実態はまるで違いました。

 

 

採用されて他に選択肢のなかった僕はそこに入社したのですが、社長の言葉で早くも僕は少し不安を覚えました。

 

 

僕を採用する前にいた人は経験者だったが、会社のお金を自分の懐に入れたため、クビにした。そういう恐れのない、しかも空気を一新する意味でも若い人を入れた、と。

 

 

まあ、彼の思惑はこちらに知る由もないことですが、こちらとしては不安になります。要するに、僕のような若い未経験者を採用した実績ゼロだということは、育てるノウハウもゼロだということです。

 

 

そんな所でやっていけるのか、業界はおろか、社会に出るのも初めての自分がそううまく立ち回れる自信もなかったので、この言葉はかえって僕を不安にさせました。

 

 

結果的には僕がもったのは半年近くでした。理由は仕事に大きな興味を持てなかったこと、何より仕事を覚えようとしても誰も教えてくれなかったので、たちまちネタが尽きてしまったことにあります。

 

 

長年経営者をやってきて、なぜこの程度のことが予測できないのか、採用した理由はどうやら僕がハローワークで勧められた「トライアル補助金」に原因がありそう、とわかったのは会社を辞めてからのことでした。

 

 

履歴書を汚すだけのトライアル補助金

 

履歴書

 

 

トライアル補助金とは、仕事に就く機会を持てなかった人に対してお試しに雇ってもらうため、3か月間だけ月5万円を支給するというもの。トライアル補助金とは、仕事に就く機会を持てなかった人に対してお試しに雇ってもらうため、3か月間だけ月5万円を支給するというもの。

 

 

若者雇用促進法に基づく認定事業主が、35才未満の対象者に対してトライアル雇用を実施する場合、1人あたりの支給額が最大5万円(最長3ヵ月)となります。

厚生労働省のページより

 

 

僕のそのときの給料は月手取り15万円でしたので、そのうちの5万円分は補助金で賄える計算です。それが社長が僕に目を付けた原因でしょう。でなければ若いだけで、業界どころか社会を知りもしない僕を採用する理由がありません。

 

 

事実、採用されてきっちり3か月後に、僕に対する態度が目立ってきつくなりました。口を開けば仕事を覚えないだの、10年以上も勤務しているベテランと比べてなってないだの、言いがかりとしか思えないセリフがぽんぽん飛び出ます。

 

 

金の切れ目が縁の切れ目、という言葉がこれほど当てはまる局面もそうはないはず。

 

 

何とか粘ってみましたが、補助金効果を覆すには至らず、半年もたずに僕はそこを辞めることになりました。僕も仕事を覚えようと先輩や上司に聞いたり取材に同行させてもらえるよう頼みましたが、いい返事をもらえることはありませんでした。

 

 

職業経験、技能、知識等から安定的な就職が困難な求職者について、ハローワークや職業紹介事業者(※)等の紹介により、一定期間試行雇用した場合に助成するものであり、それらの求職者の適性や業務遂行可能性を見極め、求職者および求人者の相互理解を促進すること等を通じて、その早期就職の実現や雇用機会の創出を図ることを目的としています。

 ※厚生労働大臣の許可を受けた有料・無料職業紹介事業者、届出を行った無料職業紹介事業者、または無料船員職業紹介事業者(船員として雇い入れる場合)のうち、本奨励金に係る取扱いを行うに当たって、厚生労働省職業安定局長及び人材開発統括官の定める項目のいずれにも同意する旨の届出を労働局長に提出し、雇用関係助成金に係る取扱いを行う旨を示す標識の交付を受け、これを事業所内に掲げる職業紹介事業者

 

 

 

トライアル補助金の理念はこういうことらしいですが、はっきり言って効果はゼロです。それどころか、短期離職を増やすだけでまったく職場に定着できず、履歴書を汚すだけに終わります。

 

 

企業はまったく育てる気もないのにただ若いから試しに入れてみて、気に入らなければ3か月で切り捨てるだけで、雇用が増えることはありません。国のほうはいつものごとく仕事をやった気になってるだけ、責任なんか問われませんからね。

 

 

企業と国のがっちりした連携によって、正社員にはますます就きにくくなり、加えて僕が卒業した辺りから製造業の派遣が増えてきたので、さらに状況は悪化していきました。

 

 

もともと不景気でやっていけなくなった時点でそのビジネスモデルは寿命を終えたのに、人を使い捨てにすることで無意味な生き残りを図った結果、今があります。

 

 

雑誌で言うと、情報のスピードではもはやネットにはかなわないので、より専門的、ニッチな情報に特化するしか生き残る術はないと思います。そうならなおのこと若者を入れるなら育てるしかないじゃありませんか。

 

 

育てる気がないなら若者を入れる必要はありません。最初から経験を持ったベテランを採用して仕事してください。勝手に育つのを見てるだけ、というのは育てるとは言いません。

 

 

企業も国も当てにならない

 

 

暇つぶしに若者を入れてみては使い捨てる企業、結果が出なくても何ともない国、これらに最初から当たってしまったのは僕にとっては良かったのか、悪かったのか。

 

 

サラリーマンとしてやっていくなら間違いなく悪影響でした。ですが僕の適性も性格もあまり組織の中で働くのに向いていないような気もするので、これは最初から予想された結果ではなかったのか、とも思っています。

 

 

ただまじめに働いて企業の利益に貢献したい、と考えている人をこうやってもてあそぶ結果も生むのですから、全体としてみるなら無益どころか有害な制度です。このトライアル補助金というのは。

 

 

はなはだしきはこの制度、今だに続いています。ということは、15年以上もまじめに働きたい人を邪魔し続けているのと同じです。

 

 

僕のように正社員としての実務経験を積めない人たちをを、こうして食い物にするシステムが今なお継続している事実を知って、つくづく自分で稼ぐ手段をもたないと餌食になるだけだな、と思いました。

 

 

職歴もなければツテもない、何も持たない人が自ら稼ぐ手段をもつためには何を身に付ければいいのか、その答えのひとつが物販です。難易度、リスクの低さからいうと、最適だと思っています。

 

 

まとまった資金もいらず、会社勤めで得た人脈もいらない、自分ひとりで始められ、結果もひとりで出せる。そんな手段は少ないのが現状です。他の手段は資金、難易度、リスクなどの点で物販より難があるのです。

 

 

若い人すら使い捨てにされる現状なら、ある程度年がいってしまったらどうなるのか?深く考えるまでもなく明らかです。人手不足だ何だと言われていますが、それは不人気業種だけのこと。ホワイトな仕事は相変わらず激戦区です。

 

 

僕が物販を始めた理由は高尚なものではありません。職歴もない、資金もない、人脈もない状態で仕事にも就けない状態から一応稼げるようになる手段は何か、ということを考え実行したにすぎません。

 

 

一言でいうと、生き残るためです。どこにも採用されなくなったからです、バイトすらね。僕の希望にかかわらず、サラリーマン社会から能無しの不要者としての烙印を押されてしまった以上、独立するしか生きる術がなかっただけです。

 

 

ならば結構、自分で稼いでやるよ!となって今があります。まだまだ発展途上ですが、サラリーマンでは得られないものを得てやる、という意気込みはあります。中年にはなりましたがね。

 

 

切羽詰まったときは逆に今までの常識を捨てるチャンスでもあります。そこに何を見出すか、それはあなたが決めることですが、どうにもならなくなったときでも、稼ぐ手段はないでもない、と知っておくことで危機管理のワンチャンとなるのではないでしょうか。

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